Special

 「デュラララ!!」制作スタッフのコメントを掲載!

スタッフコメントVol.4 プロデューサー座談会

● 「デュラララ!!」プロデューサー座談会

アフレコ後のスタジオ片隅にて、細々と行われた座談会。
プロデューサー陣ならではのあんなことやこんなこと。
時々話が脱線気味な気がしますが…、読むほど楽しい裏話満載トークです!


【座談会メンバー】

横山朱子 アニプレックス・プロデューサー。『デュラララ!!』のアニメ化を企画。
佐藤由美 アニメ制作会社ブレインズ・ベース、アニメーションプロデューサー。『バッカーノ!』に続き、アニメ版『デュラララ!!』のプロデュースを担当する。
和田 敦 アスキー・メディアワークス 「電撃文庫」、成田良悟先生の担当編集。
金庭こず恵   アニメイトグループの中核企業、ムービックの『デュラララ!!』担当プロデューサー。




――― 「デュラララ!!」のアニメ化企画はどのようにスタートしたんですか?
横山 「成田(良悟)先生の作品が好きで、いつか『デュラララ!!』もアニメ化したいとずっと思っていました。幸い『バッカーノ!』が好評いただけて、ぜひまた同じスタッフで成田作品に挑戦したいと。」

―――かなり前から企画していたんですか?
横山 「そうですね。それこそ『バッカーノ!』の企画をやっている時点から『デュラララ!!』のことも頭にありました。『バッカーノ!』が終わった後、大森監督と佐藤プロデューサーに原作本を持って行ったんです。それでまず、本を読んでもらって。」

―――監督の反応はいかがでしたか?
横山 「開口一番 「首がないのにどうしろっていうの?」と。だから、 「どうにかしてください。」と答えました。」
一同 「(笑)」
横山 「そのくらい、やりたい企画だったんですよ!」
和田 「担当編集としてはお話をいただいた時、素直に嬉しかったです。ぜひチャレンジしてみたいと、強く思いました。」

―――佐藤さんは制作の依頼を受けた時、どう思いましたか?
佐藤 「これはかなりの覚悟が必要だな、と。前回の『バッカーノ!』がかなり苦戦したので。でも『バッカーノ!』で手ごたえを感じたこともあり、『デュラララ!!』もぜひ頑張りたいと思いました。もちろん不安もありましたけど、それ以上にやってみたいという想いの方が強かったです。苦労するのが分かっていても…スタッフみんなドMなんですね、きっと。(笑)」


―――金庭さんはどういった経緯で?
金庭 「私も前回の『バッカーノ!』に関わらせていただいていて。今回の作品も、ぜひにと手を挙げました。うちの会社が池袋に近いという縁もあって、なにかしらの形でこの作品に関わりたいと。」

――― 「デュラララ!!」をアニメ化するにあたり、こだわっているところ、目指しているものは?
和田 「成田作品は、電撃文庫の中でも異質なんです。電撃作品に多い萌えキャラも少ないですし。(笑) でもその代わり、他にはない多彩なキャラクターや独特のストーリーがあるんです。」
横山 「本当に魅力的なキャラクターばかりですよね。」
和田 「そうなんです。だからそのキャラクター達の一人一人を大切に描きたいですね。アニメだと小説以上に難しいとは思うんですが、群像劇を見せたいです。」
横山 「監督が、まだかなり初期の段階から 「成田さんの小説を読んでいるような感覚のアニメにしたい。」と仰っていて、シリーズ構成の高木さんもそれに賛同するかたちで作業を開始しました。まだ詳細は明かせないんですが、群像劇の見せ方についてはかなり面白い挑戦をしていますので、ぜひ期待して欲しいです。他のアニメ作品とは違った見せ方、成田テイストを生かす作りを目指しています!…よね、佐藤さん?(笑)」
佐藤 「そうですね。(笑) そこはもう、頑張っています。ただ、『デュラララ!!』のターゲットは若者なので、その点は結構苦労していますね。監督をはじめ、おじさん率が高めなので。(笑) でもだからこそ、ストレートなだけじゃない、ある意味歪んでるとも言える、変化球的なアプローチが出来ていると思います。」

―――成田先生の反応はいかがですか?
和田 「純粋に喜んでます。 「ヤスダさんの絵が動いてる!」と興奮気味ですよ。(笑) やっぱり岸田(隆宏)さんのキャラクターデザインは凄い!」
横山 「メインビジュアルの杏里が素晴らしくエロいですよね。爆乳!」
和田 「すごいですよね。この前原作一巻を見返してみたら……全然違う。(笑)」
横山 「アニメが終わる頃にはさらに大きくなるんですかね?」
和田 「どうなんでしょう?まぁ、成長期ですから。(笑)」


―――(この取材の時点で)アフレコは第6話まで進んでいますが、感触はいかがですか?
横山 「かなり良いです。」
一同 「(頷き)」

―――では、みなさんの一押しのキャラクターは?また、実際にキャラクターに声が入ってみて印象が変わったキャラ、期待度が上がったキャラはいますか?
金庭 「新羅ですかね。なぜか私の好きなキャラは、福山(潤)さんが声をあてる率が高いです。不思議な巡り合わせが。(笑)」
和田 「臨也&静雄。あと、杏里」
横山 「佐藤さんは静雄ですよね?」
佐藤 「なんで決めつけなんですか。(笑) 実際に声が入ってみると、遊馬崎&狩沢がとっても良かったです。そして今日のアフレコでも思ったんですけど、門田・遊馬崎・狩沢・渡草の4人組のコンビネーションがすごく良い!」
横山 「確かに!」
佐藤 「それからサイモン。黒田(崇矢)さんが素晴らしすぎます。」
横山 「私の中では正臣がかなり急上昇中です。あとはやっぱり帝人ですかね。ピュアボーイ。(笑)」
和田 「名前を挙げだしたらキリがないくらい、どのキャラも魅力たっぷりですよね。」
金庭 「本当にキャストが豪華で。まだ発表はされていないサブキャラやゲストキャラにまで徹底してこだわってる!」
横山 「そうなんです。本編を観て、 「まさかこの人が!」と驚いていただけるのが楽しみです。葛原&森厳にご期待ください!」


―――アニメ版 「デュラララ!!」。注目してもらいたいところ、見どころは?
佐藤 「それはもちろん全部! 脚本も演出も作画も、言い出したらキリがないですが、あえて言うなら、縁の下の力持ち的な存在の美術に注目してもらいたいです。美術の伊藤さんがかなり苦労して、池袋の街を再現しようと頑張ってくれています。」

―――かなりリアルな背景になる?
佐藤 「なる予定です。スタッフもしょっちゅうロケハンに行っていて、夜中に資料写真を撮っていたら外国人の方達に囲まれたことも……」
和田 「大丈夫だったんですか、それ! 」
佐藤 「めちゃくちゃ怖かったと言ってました。(笑) でもその甲斐あってか、みんな池袋にかなり詳しくなりました。」
和田 「すごいなぁ……。それを聞くと、更に楽しみになります。」
佐藤 「池袋の街の地図が頭に叩き込まれるくらい、ロケハンを重ねています。通りごとの道の色の違いだとか、細部に至るまで本当にこだわっていて……」
横山 「今、自分でかなりハードル上げてますよ?(笑)」
佐藤 「……あ、しまった。そのくらいの意気で頑張っています、ということで。(笑)」
一同 「(笑)」
金庭 「美術はもちろんですが、一視聴者として首なしライダーの演出が楽しみです。」
横山 「私は音楽に注目してもらいたいですね。とにかくバラエティ豊かで、池袋の街の雑多さが、音楽でも見事に表現されています。作曲された吉森(信)さんも 「最高の仕上がり!」と太鼓判を押していました!」
和田 「映像も音楽も、本当にこだわっていますよね。もちろんストーリーも。」
横山 「すべてのキャラクターに見せ場があります。キャラクター、ストーリーの独創性、アニメならではの演出。刺激を求めていたり非日常に憧れている方に、ぜひ観ていただきたいです。どっぷりと池袋に嵌まってください。」
金庭 「この作品の素晴らしいところは、池袋だけで聖地巡礼が全部できるところですよね。アニメを観て、池袋に遊びに行って、そしてぜひアニメイトに寄ってね♪」
和田 「まだ原作をお読みになっていない方は、アニメイトで原作本を買っていただいて。(笑)」
横山 「損はさせません!……って、最後は真面目に締めようと思ったのに!」
一同 「(笑)」


メールマガジン登録はこちら